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いい妻リセット宣言(2月18日)

中国新聞の「Dのページ」(団塊世代をテーマとした紙面)に“こだわり本”のコーナーがありますが、そこで面白い本が紹介してありました。本のタイトルは、『いい妻リセット宣言』(共同通信社)です。

少し前に「夫在宅ストレス症候群」という言葉が、あちこちで取り上げられていました。これは夫の定年後を憂鬱に感じストレスになって、妻の方に心身症的症状があることを言います。それを避けるためには、妻は家事に完璧を求めず良妻賢母から脱出し、夫に家事を負担させる・・・・・そんな妻たちへのエール本が、この本なのです。

夫が家事をやるようになるまでにはハードルがあると言います。「やる気がない」「わからない」「続かない」の3つが夫の側にあるとのこと。このことを夫に越えてもらうためには、話し合いはせず、ハードルは気づかせずに越えさせていくためのコツが、この本には書かれているということです。

子どもも成長し、やっと自分の生活を取り戻そうとするときに老親の介護をしたり、祖母力を発揮して孫の世話をしている熟年の妻たち。妻自身の残りの人生を豊かにするためにも夫の家事能力を高め、その一方でと外出力も高めて会社以外の世界へ夫を連れ出すことが大事だということです。

翻って、我家の状況を見ると、私は心ならずも長年専業主婦をしていました。その一方で夫は、日本の高度成長期を必死で支えた企業戦士でした。よく定年まで命があったものだと思うくらいの働き方をした人です。ところが、人生は面白いものです。

現在、私(66歳)は準フルタイム就業をし、夫(75歳)は、在宅で「主夫」をしています。もともと何でも器用にこなす人ですが、いちばん苦手な家事は料理です。この本に書かれているように、まさに「やる気がない」「わからない」「続かない」という人でした。しかし、それでも結構努力をしてくれて、今ではカレーは、ちょっとした味に仕上げられるようになりました。そこに到るまでには、カレーを作ったら、必ず私に「味見をして、何が足りないかを教えて欲しい」ということもありました。そうやりながら、彼はカレーをいかに美味しくつくるか、を研究(?)していきました。

今では(笑える話ですが)、カレーに入れる調味料の一つは「味醂」、それも本物の味醂でなくてはいい味は出ないというのです。私が合成されたニセの安い味醂で良いといっても、絶対に「本物の味醂」がいいというのです。徹底しています。

最近は、私がこ超多忙の日々が多いので、遅く帰宅する日には「おでん」をつくってくれていることもあります。これも、初めは大根が小さいためにグジュグジュになっていたり、味が染みとていなかったり、少人数なのにアレもコレもと材料を入れすぎて鍋一杯になり、数日は「おでん」を食べる羽目になったり・・・・いろいろありましたが、今では、味付けにも慣れ適当な量のおでんをつくられるようになりました。それを私は「美味しいね!体が温まるね!」と言いながら食べています。

一度にアレコレ料理をし、上手になることはできていませんが、確実に少しずつ上達しているのです。私は、これでいいと思っています。私もかっては良妻賢母を理想とし、そうなりたいと思っていましたが、それは大変なことだと思いました。だから、夫にもそれを望もうとは思いません。お互いができることをやり、それをお互いに支えてけばいいのではないでしょうか?

by eastwatery | 2008-02-18 22:10  

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