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女性とストレス(4月15日)

今日の電相談員研修会は、「女性のストレス」と「女性の心とからだ」を午前中と午後各々3時間の研修でした。昼食を挟んで、2講座ともワークなしの講義形式でした。

ストレスとは、「何らかの刺激が体に加えられた結果、体が示したゆがみや変調」と定義づけており、その原因となる刺激のことをストレッサー(ストレス)と言います。ストレスが溜まりやすい人の特徴は、①真面目で几帳面な人、②頑固で厳格な人、③内向的でおとなしい人、④取り越し苦労の多い人、だそうです。わが夫は、①②は、完全に当てはまります。企業戦士で超真面目に仕事に取り組み、部下には完全を求め、頑固一徹ですが、何度もプロジェクトを組んで仕事をする中、一度もストレスによる病気になったことがありません。

それは、いくら上司であっても自分が信じることはきちんと自己主張はするし、確固たる考えと自信を持っているので取り越し苦労はしません。したがって、この③、④がないから、どんな状況でも体を壊すほどのストレスを感じたことがないのでしょう。

ところで、男性と女性でどちらが、普段の生活のなかでストレスを感じているのでしょうか?
正解は、男子が76.9%、 女性が84・2%ということです。これは本人が答えている調査であり、この回答には、ジェンダー(男らしく、女らしくの枠組みで物事で考える)が大きく影響しているのです。中高年の自殺が3万人を越えているという事実から考えると、現実は男性がストレスを抱えているという数字が出ています。しかし、本人は「ストレスはない」と答えている人が女性よりも少ないのです。

なぜか? 男性は、幼いときから「男は泣くな、男は弱音を吐くな、男は仕事、男は家族を養う大黒柱」などといわれ、常に「強い男」を求められているのです。何十年もそういう生活が続いているのですから、本当は、ストレスがいっぱいで体に変調(胃潰瘍、うつ病など)をきたしても、自分自身はストレスと思っていないのです。

その一方で、女性が抱えるストレスは出産、子育て、(子どもから喜びや楽しみを多く与えてもらっても、現代の子育ては、孤独な作業となっている)、さらに介護、老後の不安、更年期障害など、多くあります。もう一つ、男性と大きく異なるのは、「仕事と結婚・子育て」の両立です。例えば、男性が結婚し、子育ての中で仕事との両立で悩むということは、少ないと思いますが、「男は仕事、女は家庭」のジェンダー意識の中で、女性は、苦しむことになり、大きなストレスとなるのです。

ストレスといえば、「うつ病」と思い当たりますが、その症状としては①抑うつ気分(気分の落ち込み、何をしても晴れない嫌いな気分、空虚感、悲しさなど)、②興味・喜びの喪失()がんらいたのしめていたことにも楽しみを見だせず、感情が麻痺した状態)とのこと。今日の講師のS先生は、病院の医師が一人減ったことにより彼女に大きな負担がかかり、しばらくうつ状態が続いたと言うことでした。しかし、彼女は、「うつになったことは生まれてはじめての体験だけど、そのことにより、価値観やものの見方や考え方の変化がありました。そのことは今、考えてみると自分には良かったことです。今では、本当は誰でも1回はうつを経験してみるといいかも知れません」と言われたことが、印象的でした。

電話相談員が相談を受けるときには、うつに悩む人からも相談があるときもあり、この対応はとても難しく、私が先日少し軽いうつになったのもそういうことでした。電話相談員は、「常に幸せな気持ちで相談室に入るように・・・」と言われても難しいので、4月は2回しか相談を受けないようにしていただきましたが、そのことにより他の相談員に負担をかけてしまいました。明後日は久しぶりの相談日です。もう大丈夫だと思います。

by eastwatery | 2007-04-15 23:14  

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