人気ブログランキング | 話題のタグを見る

突然、オーストラリアから友人が・・・(3月21日)

今日は、久しぶりに完全オフとして、ガーデニングしようと思っていました。もう、草花がすっかり茂りすぎているので、移植しようと思っていたのです。でも、せっかくオフなのだから、少し朝はゆっくりして「ベッドで新聞を読むのもいいなぁ」と思いつつ、読んでいたら・・・・・電話。

26年前、オーストラリアのブリスベンに移住して、日本料理店を営んでいる広島出身の友人からの電話でした。私「今、どこにいるの?」友人「広島の実家に帰ってきているの。突然で悪いけど、あなたに会いたいのよ」との事。ちょうどいい時に電話をかけ下さったことに感謝しつつ「OK」をいい、広島市内の中心部に出かけていきました。

ところが、友人との待ち合わせ場所に時間が来ても彼女が来ないのです。携帯電話の番号も知らせているし、待ち合わせ場所も再確認したし・・・・と思いつつ15分後(オーストラリア時間)。ニコニコ笑いながら私に近づいてくる人がいるのです。彼女はすっかり太って、私のイメージの中の彼女とはかなり違っており、気づかなかったのです。

彼女は、私が不妊治療をうけている時の仲間でした。彼女は、そのまま子どもに恵まれなかったのですが、それをプラスに考え、当時大企業の企業戦士だったお連れ合いと共に、オーストラリアへ移住しました。この移住についても、本当は私が移住したくて書類を取り寄せたものです。しかし、夫が「日本大好き人間」で移住は果たせないようなので、その書類を何気なく彼女に渡したことがきっかけとなったのです。

彼女のお連れ合いは、釣が大好きなのですが、日本にいてこのまま会社勤めしいていても、人生を後悔するといって技術移住をされました(彼は大学の工学部卒なので、有利でした)。その後、友人のKさんが、ショッピングセンターで鳥のから揚げの店を出したことが大当たりし、ついにはお連れ合いは会社をやめ、妻の商売を手伝うことになりました。現地の人を雇うまでになり、大繁盛。ある程度の金額が儲かったところで今度は店を閉め、第二の店を構えるために、1年間夫婦でオーストリア全体を車で旅行し、ブリスベンから100km近く離れた場所に日本料理店を建てました。この土地に店をもつことを決めたのは、日本人が少ないということでした。というのはご夫妻とも日本料理の調理師免許を持っているわけではないので、あまり日本人が多いところに住むとクレームがつけられるということが予想されるからでした。料理店ができた後、お連れ合いは、ブリスベンの寿司店に行って数日握りずしの手法を学び、後は、彼女が味噌汁、鳥の照焼きなど日本料理を作ることとしました。これも大当たり。今では週に4日営業し、3日間は休日としています。

そういう営業日でも、今では固定客(お馴染みさん)もついているので、結構商売になっているということです。しかし、現在、お連れ合いは73歳、友人は64歳になり、ぼつぼつ仕事をやめようとし、2階建ての住居付のお店を売ろうとしています。24年位前に家を建てたのですが、土地の値上がりがすごいので、今では1億6千万円で売れるとのこと。でも、もう少し様子を見るそうです。現在、オーストラリアは景気もよく利率も6.5%なので、まだ、当分は当地にいるとのことでした。

今回話をしてみて、ご夫妻の考えが、以前とは大きく変わったことがありました。いままでは、永住ビザも取れているので、最後までオーストラリアにいるということでしたが、やはり年齢を重ねると、日本が良いという気になったようです。食べ物もそうですが、一番の理由は病気になったときに、日常会話は話せても微妙な部分の表現が難しいということ。例えば、「痛い」という表現にしても「ズキズキ痛いのか、鈍い痛みなのか、ヒリヒリ痛いのか・・・など」伝え切れないことがあるということでした。空気もきれいだし、日本より物価も安く住みやすいのだそうですが、最後はやはり病気になった時のことを考えたとのこと。

オーストラリアで子どもがいれば、心細さもないかもしれませんが友人にしても9歳違いの夫との、これから生活を考えると不安が一杯と言うことでした。私は今でもNZへ移住したいと思っていましたが、友人によると、それよりも6ヶ月くらいロングステイする方法を選んだ方が賢明だということでした。夢を実現することと、現実との落差は大きいと痛感しました。

友人は、あと数日で広島を発ちオーストラリアへ帰るとのこと。12年前に家族で彼女の住んでいる海岸沿いの家を訪ねました。今度はいつ会えるか、分かりませんが、お互い元気であれば、また再会できるということで二人でオーストラリア風のハグをして別れました

by eastwatery | 2007-03-21 20:10  

<< 瀬戸内海の小さな島の「キャリア... 母校の卒業式(3月20日) >>