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どう教える いじめは「ダメ」と(1月12日)

『AERA’07.1.1-8』に、我が子が人に「いじめ」をした時、どのように教えたら良いのか? という特集が組まれていました。もし、自分の子どもが誰かを、いじめていると、と分かった場合の親としての対応は、わが子の性格、相手の子どもの性格や家庭なども考えて「いじめは、絶対してはいけない」ということを、我が子に分かるように話さなければいけないので、難しいと思います。

我が息子は未熟児で1850gで生まれた割には、どんどん大きくなり、2歳で4歳の体格、小1のころには、他の子どもより頭一つ大きかったのです。 小学校へ入学してしばらくして、一緒に登校する同級生のお母さんから「お宅の子どもが、うちの子どもをいじめている」という電話がありました。息子からも話を聴き、先生に尋ねてみたら、どうも息子は仲のいい子や親しい子どもには体ごとで遊びたがったり、肩を叩いたりしていたようでした。息子にしたら親しさの表現だったのでしょうが、相手の子どもは小柄でおとなしい子どもさんだったので、イジメと受け取られたようでした。息子との話し合い後、もう、そのようなこともなく、苦言を呈されることもなかったので、多分息子はそれがイジメだったと分かったのだと思います。

さて、『AERA』に寄稿している親たちは、「イジメは『ダメ』とどう教えるか」についてどのように答えているのでしょうか。

「仲間はずれにされた」と泣いて帰った息子に「自分もいじめられたことがあるのなら、いじめられて悲しかったのだから、もう自分もしちゃダメだよ」と言い聞かせたら、その後、仲間はずれにしたことがある子に謝りにいって仲直りをしたということでした。

「たとえ、自分が人にされて嬉しいことも、相手がいやだと思うことはしてはいけないんだよ。相手が学校に来るのも嫌だ、といったら、それはもうイジメなんだよ」と言っています。この母親の場合は、自分自身が小学生の時にイジメの被害者にも加害者にもなったことがあると、その時に気づいたとのこと。案外、いいじめている子は、それがいじめだと気づかないのではないかと言っています

また、こういう例もあるそうです「『イジメはいけない』と話しても分からない子どもの場合、実はその子も親に虐待されているというケースが少なくない」と。これは、スクールカウンセラーの人の言葉です。こういうケースはいくら「いじめられる子どもの身になって・・・」的な言い方をしてもいじめている子どもは、理解できないということです。このことについては、まず、いじめる子どもの家庭環境を先生なりスクールカウンセラーなりが理解して、いじめている子どもを救ってやる方法を考えるほうが先だと思いました。

親の中には自分の感覚(価値観)に合う人としか付き合わない人が多く、内心大人の世界はもっと厳しいんだと思いながら、「イジメなんて世間体が悪いから、子どもには『ダメ』といっているような気がします」というコメントもあり、この言葉の中には、「いじめられている子どもの気持ちを察するとか、我が子がそうならないように、どうすれば良いか」と考えることもなく、親自身の体面だけを考えているようで、あまりの冷たさにゾッとしました。

ある大学教員は学生たちには「世の中には気に入る人間よりも気に入らない人間の方が多い。その人ともめたり、ムカついたりせずに、いかに仲良くやるかが楽しく生きるコツ。そして、1人でも平気でいられる強さを持ちなさい」といっているそうです。しかし、これは、ある程度さまざまな体験をしてきた思春期以後の学生だから、この言葉を理解できるのであって、また、そうであっっとしても「1人でも平気でいられる強さを持つ」ということは、仲間で行動することが多い日本社会では、かなりの強さを必要とすると思いました。

その上、「イジメ」に関しては、大学でそのように言っても遅い感じです。子どもが誕生以来、育つ過程の中で家族や周囲の人、地域に人たちに優しくされて育ち、人とつながって生きることの大切さを大人自身が示すことから始めて行くことが大事ではないかと考えます。

by eastwaterY | 2007-01-12 23:50  

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