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「社会人学生ネットワークきらめき」~新聞に掲載される~(7月18日)



「社会人学生ネットワークきらめき」は2年前の7月初旬に、社会人学生の環境を少しでもよくする目的で、私が世話人として立ち上げました。現在30数名の会員がいますが、2ヶ月に1回の例会に出席する人は約10名くらいです。

7月9日(日)に開催した例会は、HK大学講師による「社会人学生とのかかわりと学び合い」というテーマで講演していただき、その後みんなで意見や情報交換をしました。(今回は、14名参加)。地元の中国新聞が取材に来てくださり、その様子が日曜日の「団塊の世代」のページに掲載されました。学習会の内容は次のとおりです。

①社会人学生の特性: 社会人学生(非伝統的学生)と通常の学生(伝統的学生)とでは、学ぶ目的が異なっている。社会人学生は入学時に、何を学ぶかという学習目的が明確である。そのため教師に対する質問も自分の学習目的に添った質問が多くなる。したがって、教師と社会人学生の関係は、個別指導的な関係が求められてくる。これとは対照的に伝統的学生は、入学時の学習目的が明確でないため、教師から質問はないかとの問いかけがあっても“別に・・”といった調子で学習に対する各自の主体性が薄弱である。

②社会人学生受け入れに関する教師の反応: このような社会人学生の特性を受けて、教師としては学習の深度・促進が図られると受け取る人達と、社会人学生への個別対応には時間がかかり面倒であるといった否定的な受け取りをする人達もいる。

③社会人学生にみられる癖: 自己の経験に固執しすぎること。それは知っている、出来る、それよりもこの点を教えて欲しいといった要望が多くなる。教師に云われたことは、まず素直に聴いて実行してみる。その上で、自己の意見も述べるといった教師と社会人学生とのコミュニケーションが大切である。

④社会人学生の欲求の解決: 社会人学生の欲求は、大学での学習のみでは解決できない。大学では学習欲求解決のための基礎となる知識や材料を提供している。それから先の欲求解決は、社会人学生自身が自らの学習によって解決することである。
(注)上記③および④は、参加した各自にも思い当たるところが多々あり、今後、学習するうえで十分留意する必要があると、思いました。

これは、この会員でもある夫が超多忙の私に代わってまとめてくれ、とても助かりました。ときどき、こういう夫婦の連携が暗黙の了解のもとにできるのは、お互いが、苦労しながら社会人学生をしてきた経験によるものと思います。

話を元に戻すと、新聞記者のIさんは、メールで私達のメンバーが一人一人の問題点や疑問点に、とても親身に丁寧に対応していることに驚かれたようでした。社会人学生としての経験を共有している人、これから共有する人、いろいろですが、このように相互支援・相互学習していくことが、この会では重要なことであると思っています。

「現在、社会人入学の門戸は広がったけれど、学習相談や支援態勢はまだまだ。交流の意味は大きい」といった、私のコメントや初参加した40代の女性のコメントもしっかりと書いてありました。彼女は、英語学習が好きな主婦なのですが、「自宅でのラジオ講座や英字新聞に飽き足らなくなって、知識だけでなく視野も広げたい。誰に相談すればいいか、今日まで分からなくて困っていた」とコメントをしていました。

これまで、「社会人のための大学活用フェア」を4年間連続で開催し、その都度TVやラジオ、新聞で取り上げてもらっていたのですが、それでもまだ、情報が不足しているということを痛感しました。このたびの例会もあちこちの社会教育施設に工夫を凝らしたチラシを作っては配架してもらったのですが、情報提供がいかに難しいかも、わかりました。

今回は、3人の人が新たな会員となりました。中には、会社を辞めてまで臨床心理士を目指す人もあり、その決断が早かったことにも驚きました。これからは、現在支援している人も含めて、これらの人達の学習相談・支援が必要となってきます。社会人学生に対する偏見が少なくなり、制度的にも意識的にも少しでも改革が行われるように、この活動を広めていきたいと思っています。でも、私の体はいくつあったらいいのでしょうか? 髪の毛をふっと吹いて、3人の自分をつくる孫悟空になりたいです。

by eastwaterY | 2006-07-18 23:45  

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