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60歳からのラブレター~夫から妻へ 妻から夫へ~(7月10日)

昨年、ある人から60歳からのラブレター」へ応募してみたら、と言って応募要領の書かれた
パンフをいただきました。「ありがとう!」と言ったものの多忙を理由に書かずじまいでした。
そして・・・・・昨日。ある金融機関へ行ったら、行員さんが「60歳からのラブレター」の受賞ラブレター集をくださいました。今年で8回目を迎えたこの試みは年々応募者が増え、今年は10,824通もの応募があったとのこと。

この冊子に登場している人たちの年代は、60代が一番多いものの、50~80代と年齢層は幅広いものです。一つ一つの作品には、それぞれの夫婦の深い絆や感謝の気持ちが込められていました。欧米人に比べて言動で気持を表すことが少ない日本人夫婦にとって、このラブレターを書くことによって口に出しては言えなかった伴侶への深い想いや感謝の気持ちを伝えるには、このプロジェクトへの応募は良い機会だったのでは、ないかと思いました。

この受賞作品の中には、天国の伴侶に届けたいメッセージも含まれていました。どのラブレターも夫婦の歴史の中での、忘れられない思い出の1シーンや心に沁みるエピソードの数々で、一話一話を読むにつれ、しだいに心温まるものを感じ、感動しました。

私はこの冊子を読むまでは、どちらかといえば男性より女性の方が応募者が多いのではないかと思っていましたが、審査委員の方が述べておられるように、上位入賞者は男女のバランスが取れていました。その中でも、特に夫から妻へのラブレターは、どれも少年のような爽やかさとちょっとした気恥かしさがありました。何十年もの間、感謝や愛情の言葉を胸に秘めながらも伝えてこられなかったことを、素直にそのままの言葉で書いていることが印象的で、思春期の頃の純粋な心が何歳になっても残っていると感じました。

妻の場合は、すでに天国へ旅だった夫への思いを語っている人も割合のとしては多いように思いました。年代が60歳以上の人が大半ということもあって、長年の夫婦生活は「夫唱婦随」のタイプが多く、なおさら夫が妻に感謝しつつも、その言葉や気持ちを伝えにくかったことに対して申し訳ない気持ちを吐露している人が多くみられました。

欧米型の夫婦のように朝起きた時から「おはよう!今日の君は素敵だね」とか「今日の服はお洒落で君によく似合っているよ」などと、俗にいう「歯が浮くような言葉」(真実であっても)いえない日本の夫たちですが、国際結婚している友人から言わせれば、「日本人の男性はシャイかもしれないけれど、本当はとても優しいと思う。いざとなれば、頼りになるしね」という言葉を思い出しました。

私たち夫婦もすでに結婚して46年。10月の初旬には47年目を迎えます。夫は、本人にその自覚がなくても、すでに後期高齢者。この間もTVで介護のシーンを見ながら、「私たち夫婦もどちらが倒れても、老々介護になるね」といったことでした。
長岡京市が市民に募集した「一行詩 女と男」の受賞作品にこのような詩がありました。

ねたきり主人に 「今日は、お父さん 顔色とてもいいよ」
「そんなら」と 両手を差し出す
「二人でツイスト 踊っているみたいやで」と
しっかり手を取り合って 足踏みをする

二千年、 生きててよかった
あなたとわたし
支え合いつつ終りまで…・

こうありたいと思いました。私たちも3年後には金婚式。大目標を達成するまでは、生きていきたいと思っています。

by eastwaterY | 2008-07-10 09:18  

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