本物の楽観主義(9月26日)
2007年 09月 26日
これは、よくとれば大言壮語とも取れる言葉ですが、彼女の笑顔と活発な動作などを見ていると、まんざら、それが大言壮語とは言えないところもあるのです。彼女は特別な才能に恵まれていた、だから可能だといえば、そうかもしれません。しかし、それだけではないでしょう。俗に「天才は99%の努力から生まれる」というように、人並みはずれた努力をしています。
たとえば、谷さんは、子育て中も母乳を飲ませながら、稽古に励み、実母に子どもの世話を頼みながら、ひたすら今回の金を目指して睡眠3時間で大会の日を迎えたとの事です。
さらに、夫の野球選手谷さんも常に彼女が練習しやすいように気遣いをしてくれたとの事。。
それに加えて、もう1点、「谷さんには本物の楽観主義を感じている」と医者の長さかゆきひろさんは今日の中国新聞朝刊に書いておられます。彼が言う「本物の楽観主義」とは、
「どんなに苦しいこと、つらいことがあっても乗越えていける力が自分にある」と信じることが出来る、ということ。
長坂さんは「私たちは実生活の中でも、さまざまな逆境に見舞われます。たとえば、突然のガン宣告。様々な思いが一気に頭の中を駆け巡ります。そういうときに、これからの人生をより実りあるものにできるか否かのポイントは“逆境”に相対する姿勢なのかもしれないのです。」と書いています。
この文章を読んで、私が8年前に「乳がんであり、それも初期ではない。脇のリンパも取り、左乳房も全摘です。乳がんは、転移が起こりやすいので(寿命は)10年くらい経たないと解らない」というようなことを云われました。私は、それを聞いても全然動揺しませんでした。実は、今思うと楽観主義だったのです。
そのとき私がまず思ったのは「しめた!他の人は自分の寿命は解らないのに、私は10年と決めてもらった。そうであれば、これからの10年間、自分のしたいことは全部し、人にしてあげたいことも後悔しないようにしていこう!」と思ったのです。
手術は、なるべく早くとの事でしたが、講演を頼まれていたので、2週間延ばしていただきました。主治医も私のその依頼に「僕も学会があるから、その方が良い。お互いによかった!」といい、二人で「よかった、よかった」と喜び合いました。そして・・・やがて、全身麻酔をして手術に入りました。ところが、途中で主治医が手術室か出てこられ、夫に「患部を摘出し、顕微鏡で調べたが、がん細胞はないので、手術はこれで終わりです」といわれたのです。私は麻酔中ですから、そのこと知らなかったのですが、さすがの夫もこのことには驚いたようでした。
その後、2週間患部を培養してもがん細胞は見つからず、今度は主治医と握手をしました。彼が言われるには「全ての検査でガンという結果が出たけれど、そうではなかった。こういう事はガンだといわれた人の2%の人にあり、現代の科学では解明できないものです」といわれました。人にこの話をすると「主治医の誤診」という人もいますが、私はそうとは思いません。
また、長さかさんは「がん細胞を駆逐する自分自身の白血球などの免疫細胞のパワーの増強、それを支援する抗がん剤や放射線療法は地か強い味方、そんな前向きなイメージを育てていく治療法があり、それが"サイトモント療法"という治療法だ」と書いておられます。
そして「ガンという逆境を楽観的に受け止めて、今こそ自分の本物の免疫力を試す時!と開き直れたらどうだろう?」と書いておられます。
私が思ったのは、「本物の楽観主義」が持てる選手や人は、日頃から絶え間ない努力をし、充分に自分自身「これだけやったのだから」という思いがあって、初めて自信が出てくるということです。ということは普通の人の私たちでも日々「今日は、自分なりによくやった、人とも楽しく出来た」と思う人生を送れば、「本物の楽観主義」がもてるのではないかと思います。
by eastwatery | 2007-09-26 23:20