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子育て後の夫婦の住まい方(9月3日)

最近は、マスコミでもやたらと団塊世代の人たちの周辺を取り上げて、記事が書いてあります。今日は、「子育て後の夫婦の住まい方」について、中国新聞が「団塊SUQUARE」という特集で取り上げていました。

55歳~65歳の男女500人に行った「老後の住まいに関する調査」では、重視する点として「同一階(ワンフロア)で生活できること」が多かったとのこと。ところが、難しいのは、同じく空間でお互いの居住区はどなるのか、ということです。

たとえば、定年を迎えた男性は、妻が一人で心地よく過ごしていた空間に「踏み込む」ことになるのです。熟年離婚などが社会現象となっているのは、夫が視線の向け方や妻との距離感の大切さに気づかず、いつの間にか二人の気持ちが離れてしまうことがあるのではないか、と研究員は言っています。また、こういうこともあります。夫婦とも個室を持っているにもかかわらず、夫は「落ち着き」を求めてリビングを、妻は「動きやすさ」からキッチンに近いダイニングを、それぞれの居場所にしているケースがあるのです。

さらに、夫婦の家での過ごし方も関係があります。テレビを見たり読書したりなど、いつでも終えることができる「癒し系」と家事や工作、パソコン操作など途中で中断できない「働き系」に分類してみると、二人の関係がうまくいく居場所のパターンがあるのです。そういうパターンがあるのであれば、リビングでくつろいでいる夫の視界を横切ったり、遮ったりするような妻の動線をなくすような間取りの工夫がいるのです。調べてみると実際には、二人が同じ系統の過ごし方をする場合は、両者とも同じ場所を選び、二人が別々の系統の過ごし方の場合は、離れて互いの視界に入らない場所を選んでいる傾向のあることが分かっています。

このようなことを考慮した家を建てている男性(58歳)は、「リビングに夢だった大きな本棚を置き、趣味の囲碁ができる自分だけのスペースができる。更に夫婦喧嘩をしたときに居場所があるのはうれしい」といっています。家を建て替えない場合は、夫々の居場所を確保するために家具でレイアウトを変えるという方法もあるのです。

翻って、わが家を考えてみると、わが家の場合も夫と私の空間・居場所は夫が2階の寝室・書斎、私が1階のリビングとなっています。しかも二人とも「働き系」なので、上下の階に分かれています。これは先述の例から言えば、同じ場所を選ぶことになっていますが、私の場合は、活動の幅が広く、どうしてもファイルや資料が多くなり、しかも資料を広げて調べたり、文書を作成することが多いので、リビングの大きな机が必要なのです。

二人とも夫々のパソコンを持ち、それぞれの学習や活動をしているので、仕事・活動の上で困るということは、ありません。ただ、私たち夫婦は先述の例からいえば、二人とも「働き系」ではあるのですが、私の場合は、リビングと台所は続いているので(LDK)、家事をしながら、パソコンを打ったり、途中でパソコンをスタンバイにして家事をするということもあります。だから、私の場合は変則的な「働き系」になります。

だからといって、二人がバラバラというのではなく、あらかじめ二人で午前・午後ともお茶の時間と食事の時間をある程度決めているので、そこで会話をすることもできます。今のところは、こういう暮らし方が一番お互いを干渉することもなく邪魔をすることもなく、必要なことをすることができるので、私たちには合っていると思っています。

夫婦夫々の行動は、趣味・活動・仕事などによって「このタイプが良い」と決めることはないと思います。お互いが、相手の領域を侵さないようにしたり、干渉し過ぎないで、必要なときには支え合うというのが、長い間の結婚生活の中で共に喜怒哀楽を過ごしてきた熟年夫婦の良さかもしれません

by eastwatery | 2007-09-03 22:52  

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