人気ブログランキング | 話題のタグを見る

第23回「日本女性会議2006しものせき」1日目(10月7日)

10月6日の朝早く出発し、下関市で行われる「日本女性会議2006しものせき」に参加してきました。当初の予定は参加者3,000人だったそうですが、ふたを開けてみたら4,000人を越える参加者でした。ものすごい熱気でムンムンしていました。その上、この大会は下関市の支援金が3,500万円、企業などからの寄付が2,100万円で総額5,600万円という金額が集まり、すべてが豪華なものでした。驚いたのは、交流会場に多くのコンパニオンが入っていたことでした。 料理も豪華で、参加人数の割りに料理の量が多く、たくさん残っていて、もったいないと思いました。

それに引き換え、来年の広島大会では予算が約2,300万円で、広島市からの支援金はわずか180万円(一桁間違いだと思われるでしょうが、正真正銘ただの180万円です)、あとはこれから1年近くかかって企業からや個人の場合は一人一口1,000円の寄付を募る方式になっています。だから、今日もメンバーと話したのですが、お金がない分一人ひとりが心込めて参加者に対すること、お金をかけずに頭を使ってアイディアを出すしかないと思いました。

さて、下関大会のテーマは「We are ~わからないから信じあう。知らないから支えあう~」。でした。まず、開会に当たっては、大学生の男女二人によるナレーションから始まりました。いかにも未来を若い世代に期待し、託しているという願いのようなものが感じられました。その後の報告・講演のテーマは、大会のテーマ(上述の)に添って男女共同参画の道のりと、その現状と課題を報告された内閣府男女共同参画局長の板東久美子さんのテーマは「We stand~進み行く 私たちの現在(いま)」。男女がともに歩んでいく社会を参加者とともに考える東洋大学教授の白石真澄さんのテーマは「We go~男女共同参画の潮流」でした。

彼女は現在の状況では『仕事と家事・育児の両立』は女性にとっては呪縛となっており、制度的に男女の育児休業があっても、現実としてはそのように意識を変えていくことが必要とのこと。また、そのためには行動をすることも必要であるといわれました。その一例としては経営陣から社員にいたるまで全体的な取り組みが必要であるとのことでした。少子化と男女共同参画問題については、明らかにそれらのことを性正確に把握していない経営陣にあるのではないかと、私自身は思っています。もう1つ重要なことは、男性も含めて「多様性」を認めることが必要だと考えています。それは、性別、ハンディキャップ、人種にとらわれないという「多様性の認識」であり、同時に「差に価値がある」という考え方だと白石さんは主張されました。

この後、基調プログラムでは、ジャーナリストの山本美香さんが「異邦の地から~不信と衝突の果て」と題してアフガニスタンで「抑圧された女性達」の暮らしに密着したことや、イラク戦争でのバグダット取材などから、国家と国家の共生の道を探るためには、文化、生活習慣、宗教による多様性を認めることが重要であるという話をされました。そして、そういう違いがあっても1つの事象を様々に見ることによって、新しい視点で見ていくことが大切だと強調されていました。
イラク戦争については、「イラクの人たちの文化を尊重しなかった」ことにその要因があるが、現地の人の習慣などに合わせることによってお互いに信頼関係ができて、それが治安の安定につながっていくことになるという言うことでした。

武力・暴力を押さえ込む力は一時的にはいいが、限界があるということ。重要なことは、世界にはいろいろな人が居るという考え方を持ち、相手の存在を認め、理解をする努力をすることだといわれました。彼女の人間観としては、「人間の根っこの部分は、ほとんど同じ」であり、生きている環境、ものの捉え方が変わっているだけあり、根っからの悪人はいないと考えているということでした。最後に「知らないこと、違うということはマイナスではない」ということを主張され、そのことについて理解しようとする努力が必要だと主張されました。アフガニスタンやイラクなどへたびたび出かけて命をかけて取材をし続けてきた山本さんの経験から出てきた意見であり、説得力がありました。

この講演後は、「希望~信じあうこと。支えあうこと」がテーマとなって、高校生による留学などの体験を踏まえて[違いを認めることの大切さ」など、このテーマに沿った意見発表がありました。その後は、尺八、笙、電子オルガンの伴奏によりソプラノ歌手の歌唱がありました。午後1時半から午後5時まで、次から次へと休みなくプログラムが進められ、休憩時間が一度もなかったので、さすがに参加者の方々も疲れの様子が見えました。あれもこれもと、伝えたいことを詰め込んだプログラムには、大会主催者の意欲的な取り組みを感じましたが、あまりにと多すぎて消化不良になった部分もあり、私自身は自分の学習姿勢に対して反省しています。集中力が続きませんでした。二日目(10月7日)の報告は明日にいたします。

by eastwaterY | 2006-10-07 22:52  

<< 第23回「日本女性会議2006... 10月6日、7日のブログをお休... >>