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電話相談員養成講座(4月29日)

今日からゴールデンウイークへ突入。TVによると今年のゴールデンウイーク中の海外旅行者の予想者は、約56万人で過去最高とか。世の中、景気も良くなって来たのでしょうね。

そういう中、私は今日は9:30~17:00まで電話相談員養成講座の研修に行ってきました。連休中に来ていただく講師の方にも気の毒な気もしましたし、受講生は少ないかな?と思っていました。でも、さすが、熱心な相談員。私を初めとしてみんな、講義開始時間にはちゃんと揃っていました。

午前中は「女性の心とからだ~仲良くつきあうために~」というテーマでしっかり3時間の講義でした。先生は、60代半ばですが、長い間の助産婦や大学非常勤講師の経験を活かして、「結婚・妊娠」をテーマとしながら、女性の生き方や性教育について語られました。現在の少子高齢化については、20~30歳代の婚姻率が1/2をきっていること、働いている女性の1/2が出産を機に退職している事。これらを歯止めする必要があること。そのためには「女性が産みたい時に産める世の中にする必要があること。そうすれば少子化は止まる」といわれました。

また、「性教育は人権教育」であるという観点から、男性がDVやレイプをしないため、女性が望まない妊娠を避けるため、ハンディキャップの人たちが性を楽しむことためには性教育が絶対に必要であるにも関わらず、性教育を歪曲して理解している人たちが多くバッシングが起きているということ。しかし、 公立高校生の男女の性交体験のアンケートによると女性の方が性交率が高く、その要因は『男性から声をかけられたら、断れない。男性が主導権をとるのがいいと思っている』ということ。しかし、そのために妊娠、性感染にかかる事も多く、女性には「男性に対してNOと言える女性になる」、いわゆる「プロダクティブヘルス/ライツ」(性と生殖に関する健康と権利)をしっかりと女性が知ることが必要であることを強調された。

驚いたことに日本は人口妊娠中絶数が、他の先進国の2倍以上であり、望まない妊娠、予定外の妊娠が多い事からして、女性が自らの「性と生殖に関する健康と権利」を知り、自己決定を意識して避妊への主体性を持つことを指摘されました。また、男性側においては「セックスによって女性にリスク負わせることを考えること、すなわち(望まない)妊娠したとき彼女がどうなるかを考えること(特に、経済的自立をしていない年齢の男性は女性に対して責任が負えない事も自覚しておく事)」が必要である。このことについては、家族で語る、義務教育期間にしっかりと性教育をしておくことが重要である、ということでした。

しかし、現在は、学校教育においても管理職が「性教育は寝た子を起こすようなものだ。本能的な事はほっとけば、自然にわかる」などと、全く「性教育=人権教育」ということを理解していない様子。それゆえの性教育バッシングが教育界だけでなく、多くの人々の意識の中にあることを鋭く指摘されました。

最後に、女性にとって更年期は、もう一度パートナーとの生活を考え直す時期であるということ。①パートナーと一緒にいて楽しいか、どうか?②男性が一人で食事が出来るようになるようにして、女性はどんどん外出をするべき。すなわち、どちらかが、倒れた時に、お互いに自立して生活できるかどうかということである。そのためには、更年期にこの①②を考える必要があるということでした。

講師は、自宅をオープンハウスにして妊婦さんや母親になった人、あるいは不妊の女性、高齢者などが、自由におしゃべりできる場を設けておられます。したがって、話の内容も多岐にわたり、常に実践している中からの話なので、説得力もありました。戦後女性が強くなったといわれて60年。しかし、未だに男性中心で作られた法律や制度のために多くの女性がさまざまな苦しみを背負って生きていることが解りました。

午後からは、たっぷり3時間半「傾聴」の重要性を講義とワークショップで学びました。休憩時間もほとんどなく、気を抜ける内容でもない講義に疲れてしまいましたが、相談には欠かせない重要なことを学習したと思いました。

by eastwaterY | 2006-04-30 00:54  

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