女性のエンパワメント支援セミナー<2>

1月22日(土)には、シンポジウム「働く女性の現状とこれからを考える~非正規化する働き方の中で~」を受講しました。(シンポの前に鹿嶋敬実践女子大学教授の基調講演がありましたが、長くなるので省略します)。

現在、女性の働き方は多様化し、選択肢が増えた一方で女性たちの多くは、派遣やパート等の非正規労働者として劣悪な労働条件を強いられ解雇されやすいなど、不安定な弱い立場に置かれています。法律・制度面が整備されても、その恩恵を受けられるのは限られた層にとどまり、正規労働者との格差は大きな社会問題となっています。

そこで、シンポでは女性労働の専門家が非正規雇用や格差等の問題を通して見えてくる働く現場の問題や課題について様々な角度から検証し、解決への糸口を探っていくことを目的として開催されました。

非正規の問題は決して女性だけの問題ではないのです。男性も女性も、働く一人ひとりが不安定な立場に追いやられることなく、自分の選択で、自分らしく働き続けることができる社会を実現するために必要とされることは何か? 「働くこと」を通じて、「これからの時代をどう生きるか」を5名のシンポジスト(放送大学教授、ジャーナリスト、日本労働組合総連合会副事務局長、評論家、企業の顧問)によりパネルディスカッションが行われました。
5人のシンポジストの発表をすべて伝えるのは、多すぎるので、私が学習したと思ったものを書いていきます。

宮本みち子さん(放送大学教授)
 ①非正規雇用化は男性と比べて女性の方が顕著→事務職縮小、サービス職の
  増加(大卒女性1/3)
②日本型終身雇用の変容→中核の人材だけ正社員(周辺を女性の非正規雇用)
 ①、②の結果、「女女格差」(女性の中の格差拡大)・・・・

これらに加えて、現代は
③「晩婚化と非婚化」がある。これは、日本女性特有の標準的ライフコースの消滅・
 リスクの拡大の実態。
④定まらい女性の生き方→母親は社会の変化に気づいていない。娘の学業成績には関心大。
 しかし、就職については、「就職より結婚の方が大事」となる。
⑤女性たちは、今の給料では結婚後は共働きが必要、生活基盤や子育てについて不安感あり
⑥シングル女性の増加、母子家庭の増加による女性の貧困化→女性の経済力は緊急課題

●これらの事に対して、どうすればよいか? 目指すべき方向は?
・企業の多様性、女性のライフサイクルに添った働き方の多様化、正社員・
 非正社員、 フルタイマー・パートタイマーの格差是正・・・・・・・それに加えて
・個人の自立・自律を目指して力強く生きる(アメリカ型、自己責任型)か?、
国民共助のシステムをつくる(北欧型、国民負担率70%を受け入れる)か?
・これまでの終身雇用の会社の人間関係等が重要であったが・・・・・・
 これから → ①人との関係を築く力、②人を見抜く力、③移動することを前提に、
 自分に役立つ資源(人・情報)を確保する力 ・・・・・・を育てる

●これから生きていくためには満足度・幸福感を高めることが重要
 ・幸福感:社会的つながりは幸福感を増加する
 ・会社と家庭以外の生きる場を作る → 多面的な生き方を求める。

つまり、人は結婚・家族・身内・会社以外の社会を豊かにしなければ生きられない
そのためには → 無縁社会に歯止めをかける営みへ、自ら参加すること。

大学生の就職活動において、学生たちは自分の考え方というより、両親の考えを重要視する傾向にあると聞きます。そうであれば、いつまでも日本の高度成長期の価値観やものの考え方から職業を選択することになりかねない。いわゆる「誰が聞いてもわかる有名な会社への就職」「安定した大企業や公務員」などなど・・・。学生たちには日本だけでなく世界の国々の現況を学び、そこからこれからの自分の人生を考えて行く力強さ、逞しさが必要と考えます。

また、若い世代は人とのつながりが希薄となっていますが、宮本さんが提言して
いるように、多面的な生き方をするためには、「社会的なつながり」を大事に
していくことを認識することが必要であり、社会の中でお互いが支え合い助け合っ
て生きていくことが求められます。
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by eastwatery | 2011-02-09 23:13  

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